証券アナリストのための数学再入門
こちらは、過去に読んだ本の読書メモです。
『オプション取引入門 基本理論と戦略』を読んだ際に数学で理解が難しい部分があったため、本書を購入しました。
「再入門」とあったため、より詳しい解説を期待していたのですが、序盤こそ対数の計算、裁定取引、微分積分、基本的な統計についてある程度理解を深めることができたものの、中盤以降は内容が専門的になり、かなり難解に感じました。
また、資格対策用として広範な内容を300ページ弱にまとめたためだと思いますが、解説の分量も思っていたほど多くはなく、「証券アナリスト資格の数学分野の弱点補強」のような位置づけの書籍でした。むしろ、『オプション取引入門 基本理論と戦略』のほうがわかりやすいと感じたほどです。
証券アナリスト資格は、プロフェッショナルが必要に応じて受けるものなので、講習料および受験料が高く、気軽に挑戦できるものではありません。ブロックチェーンやDeFiと直接関係のないポートフォリオ系の内容も多いため、今すぐ必要というわけではありませんが、将来的に資格取得を目指すことがあれば、改めて読み返したいと思います。
巻末には証券アナリスト一次試験の数学の過去問題が掲載されていますが、中盤の内容はその一次試験よりも難易度が高いのではないかと感じました。
この本の内容を完全に理解するには、さらに丁寧な解説がなされた別の参考書が必要になりそうです。