読書メモ:WordPress関連
はじめに
当ホームページを作るにわたり、WordPressを使いました。
WordPressと聞くと、数多くのブログサイトで使われており、CocoonやTwenty Twentyという人気のテーマを使って管理画面のGUIでカスタマイズする個人のブログサイトのためのブログエンジンという印象が強いのではないでしょうか?
しかし、人気のテーマを使うと効率よくブログを構築できる一方、テーマ臭くなる欠点があります。
また、テーマをそのまま利用すると、他のブログと被っていたり、無機質なことが多く、カスタマイズするには、テーマのマニュアルを読んだりする作業に時間を費やす上、テーマにロックされてしまいます。
テーマのソースコードを変更するとなると、まず子テーマを作成したり、ソースコードを把握してから、ようやくHTMLやCSSの修正ができるようになります。
既に完成されたテーマのソースの修正するには、各部品に分けられているHTMLとPHPを理解する必要があり、非常に骨の折れるものになるでしょう。
また、修正してもテーマのアップグレードに追従しなければならない場合もあります。
上記理由から、自分でテーマを実装しました。
WordPressのテーマ実装未経験である自分が、構築する際に役立った本を紹介します。
WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書
基本この本一冊があれば、静的なHTMLサイトをブログサイト化することが可能です。
デザイナーが仕上げた、実在しない仮想のカフェのHTMLの静的ページをWordPressを取り入れて、問い合わせフォーム・最新ニュースの表示など、ブログ付きの動的サイトにしていきます。
この本で実装できる機能を大まかにリストします。
- トップページの「最新ニュース」などの情報をWordPressのGUIで更新する機能
- 会社のキャッチフレーズなどをWordPressのGUIで更新できるようにする方法
- サイト内検索機能
- 会社が提供するサービスメニューなどの追加・更新機能
- 問い合わせフォーム機能
- その他・・・管理が目からの動的なNAVバーの追加・更新、SEO対策、プラグイン等
どうでしょうか?一般的な中小企業のホームページで求められる要件を満たせる十分な機能が含まれています。
この本にそって実践するのみで、問い合わせフォーム、ブログ、メニュー変更をすべてWordPressで簡単に実装できます。
また、ワードプレスの管理機能やプラグインについての利用方法を含め、詳しくカラフルな画像付きで載っており大変わかりやすくて重宝しました。
当サイトも元々は静的なHTMLサイトでしたが、簡単にブログ機能を取り入れることができました。
しかし、欠点もあります。
内容の親切さゆえにWordPressのすべての機能は、カバーされていないことです。
カテゴリーやタクソノミーは十分に載ってますが、ウィジェット機能とタグについての記述は不十分になっていました。
そのような他の機能の実装方法について知りたい場合は、もう一冊、他の書籍が必要になると思います。
エンジニアのためのWordPress開発入門
上記の本に加え購入しました。
オリジナルのテーマでブログサイトを作るだけならば、上記「WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書」一冊で事足ります。
内容としては、テーマの作成だけではなく、WordPressをフレームワークとしてオリジナルのシステムを実装したい人に役立つものでした。
例えば、WordPressの内部処理を理解して、WordPressをカスタマイズして、独自システムを構築する等です。
応用例としては、簡単なコーポレートサイトや個人のブログサイトだけではなく、多数のユーザーが利用する、2ちゃんねるのような掲示板、Yahooニュースなどのニュースサイト、商品を売買するECサイト、口コミサイト、レストランの予約機能の実装する等、WordPressをフレームワークとして活用できます。
それらをWordPressで作るのが正しいかどうかは別として、エンジニアとして、そのような案件で魔界に入らないために、この本はレファレンスとして助けになります。
具体的には、WordPressの起動シーケンスなどの内部処理が詳しく乗っています。
どのような起動シーケンスで各コンポーネントが動いているか理解することで、投稿データの加工やフィルタリングなどのカスタマイズが可能です。
内容自体は、ゴリゴリにWordPressを使いこなしたいPHP開発者向けなので、難易度が高く、サンプルプログラムが付いているものの、どのようにそのサンプルプログラムを動かせばよいか等のコンテクストはありません。
動作させるにはPHPの知識が必要になります。
構成は、WordPressの機能を目次ごとに網羅したものなので、実装作業しながら読むというより、レファレンスとしての利用を想定している感じです。
何度か寝落ちしましたが、WordPressでできることの把握には役立つと思います。
まとめ
上記2冊で、静的なHTMLにWordPressの機能を取り入れることが簡単にできます。
実は、HTML/CSSの調整に一番時間を使いました。
手戻りをなくすために、HTMLのサイトデザインを効率的にするツールを使った方が良いのかもしれません。
そのためには、高コストになりますが、AdobeのDreamweaverやXDのような便利なHTML/CSSデザイインツールを使えた方が便利そうです。
B2C向けのシステムのエンジニアを目指しているならば、WordPressのテーマの作成を通してCSS、HTMLやJavaScriptの基礎知識を実践を通して身に付きます。
フルスクラッチ開発のB2Bのシステムインテグレータで働くよりも、そのようなWeb系企業を目指している方は、最初のステップとして大変勉強になるのでWordPressのテーマ作成をお勧めします。
また、WordPressで、限りなく安く動的サイトの構築が可能です。(レンタルサーバ代で月1000円程度)
先にも述べましたが、ブログだけでなく、小規模なコーポレートサイトから、ECサイトやニュースサイトなどのオウンドメディア、口コミサイトなど、多数のユーザが参照するシステムのベースとなるフレームワークとして応用できます。
エンジニアとしての最初の一歩として、WordPressのテーマを作成してみてはいかがでしょうか。
そのために、WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書とエンジニアのためのWordPress開発入門は、大変役立つ書籍です。
その他、役立つ書籍等あれば、アドバイスいただけますと幸いです。